2018/01/22
双子(双胎)妊娠の種類と双子を出産する病院選びの基準
双子ちゃんを妊娠すると、嬉しい反面、戸惑うことも多いのではないでしょうか?
どうしても1人の赤ちゃんを妊娠しているのとは違うことが出てくるからですよね。
その1つとして挙げられるのが、双子ちゃんを出産する病院選び。
そこで、今回は、実際に双子を出産し、育てている私が、
- 双子ちゃんを出産する病院を選ぶ時の4つのポイント
- 病院選びの時に知っておくべき双子ちゃんの妊娠の種類
についてご紹介します。
双子ちゃんの妊娠の種類
双子ちゃんの妊娠の種類と病院選び
双子ちゃんを出産する病院選びの話をする前に、双子ちゃんを出産する双子ちゃんの妊娠の種類について説明します。
双子ちゃんの妊娠を受け入れている病院の中には、全ての種類の双子ちゃんの出産を受け入れている病院もあれば、一番リスクが低い種類の双子ちゃんの出産しか受け入れていない病院もあります。
双子ちゃんの病院を選ぶにあたっては、自分がどの種類の双子ちゃんを妊娠しているのかをしっかり把握しておかなければ病院を選べません。
そこで、まずは、3種類の双子ちゃんの妊娠を知っておきましょう。
3種類の双子ちゃんの妊娠
一概に双子(双胎)ちゃんの妊娠といっても、大きく分けて3種類あります。
双子ちゃんの種類は、絨毛膜(胎盤の一部)と羊膜(胎児を包む膜)の組合せによって決まります。
≪双子(双胎)妊娠の種類≫
- 絨毛が2つで羊膜が2つの2絨毛膜2羊膜
- 絨毛が1つで羊膜が2つの1絨毛膜2羊膜
- 絨毛が1つで羊膜が1つの1絨毛膜1羊膜双胎
下に行くほど妊娠・出産時に母子にかかるリスクが大きいため、受け入れ先が少なくなります。
双子ちゃんを出産する病院を探すにあたり、病院に問い合わせをする場合には、必ずどの種類の双子ちゃんを妊娠しているかも伝えておきましょう。
双子妊娠の種類は妊娠14週までに把握
双子ちゃんの妊娠(双胎妊娠)の種類がわかるのは、妊娠14週までです。
通常、お医者さんが、妊娠14週までにどの種類の双子ちゃんを妊娠してくれるか教えてくれると思います。
出産は、必ず通院先の病院で行えるとは限りません。緊急搬送先で出産する場合もあります。
この場合、双子妊娠の種類の把握は、母子の命に大きくかかわってきます。
ママ自身も妊娠14週までの検診で自分がどの種類の双子ちゃんを妊娠しているのかをしっかり把握しておきましょう。
医師から説明がなければきちんと質問して下さい。
双子ちゃんを出産する病院選び:4つのポイント
双子ちゃんの妊娠は、妊娠中からママも双子ちゃんも、1人の赤ちゃんを妊娠している場合と比べて、リスクが高いので、出産を受けれている病院は限られています。
選択の余地無く決めなければいけないといけない場合も多いかと思いますが、私は、以下の条件を基準に病院を選びました。
私の双子出産の産院選び:4つのポイント
- 双子妊娠時の母体トラブルの処置ができる
- NICU(新生児集中治療室)が併設されている病院
- 自宅からできるだけ近い病院
- 入院費用や分娩費用が良心的な価格
1.双子妊娠時の母体トラブルの処置ができる病院
双子妊娠時は、切迫早産等で管理入院する可能性が非常に高いです。
管理入院については、コチラ⇒「管理入院なし」は無理!?双子を妊娠したママの2人に1人が経験する「管理入院」とは?
通常、双子の出産を受け入れている病院であれば、どの病院でも母体トラブルの処置は念頭に置かれているので、その時が来たら、素早く対応してもらえます。
2.NICU(新生児集中治療室)が併設されている病院
■双子ちゃんは産後入院する可能性が高い
2人の赤ちゃんを妊娠しているということは母体への負担は大きいです。そのため、双子ちゃんは早産になる傾向が強く、それに伴い、生まれてくる赤ちゃんが低体重児(未熟児)である可能性も高いです。
低体重児の赤ちゃんは、生まれてすぐにNICUで適切な処置を一定期間受ける必要があります。
我が家も双子も、それぞれ1ケ月くらいNICUとGCUに入院しました。
■産院にNICUが無い場合
NICUが併設されていない病院で未熟児の赤ちゃんを出産した場合、赤ちゃんは、NICUのある病院に搬送されていきます。
赤ちゃんが搬送されることになると、赤ちゃんが病院で適切な処置を受けるまでに時間がかかってしまいます。
ママと赤ちゃんが別々の病院に入院すると、ママは産後しばらくは赤ちゃんに会うことができません。
パパや他の家族は、ママの入院先と赤ちゃんの入院先、2つの病院を行き来しなくてはいけなくなります。
こういった事情を考えて、双子ちゃんは(実は双子ちゃんでなくてもですが)NICUか併設されている病院で出産するのがベストです。
ただ、NICUが併設されている病院で出産しても、NICUが満床の場合、他の病院に赤ちゃんが搬送されることがあります。
しかし、その場合には、NICUのある病院からの救急搬送は、NICUにある保育器と同様の設備のある「新生児救急車」で搬送される場合が多いので安心できます。
3.自宅からできるだけ近い病院
双子出産病院:自宅近くをおすすめする3つの理由
- 通院時の母体への負担軽減
- 管理入院時の家族の負担軽減
- 赤ちゃんの面会に通うママへの負担軽減
①通院時の母体への負担軽減
双子ちゃんを妊娠すると、妊娠7か月で1人の赤ちゃんを妊娠している時の臨月のお腹の大きさになります。
そのため、双子ちゃんの妊娠後期になると通院するだけでも体力的につらくなってきます。
できるだけ通院時に母体に負担をかけないように、病院は自宅近くがおすすめです。
②管理入院時の家族の負担軽減
双子ちゃんを妊娠すると、どうしても、切迫早産等で管理入院になる可能性が高いです。
あまり管理入院のことを考えたくないという気持ちもよくわかりますが、管理入院になると、長いと数か月の間、家族に病院に通ってもらわなければなりません。
病院が家から遠いと管理入院中に面会に来る家族への負担も大きくなります。やはり病院は家から近いに越したことはありません。
③赤ちゃんの面会に通うママへの負担軽減
双子ちゃんは、産後、一定期間入院する可能性も高いです。
赤ちゃんが入院すると、ママは(パパも)、毎日のように、産後の体でNICUに母乳を持って面会にいくことになります。
病院が家から遠いと産後まもないママの体に負担がかかる事、面会に通う交通費がかさむ事などから、やはり病院は家から近いに越したことはありません。
(無情ですが、赤ちゃんとの面会のための交通費は医療費控除に含められません。)
4.入院費用や分娩費用が良心的な価格
■双子の妊娠中は管理入院費がかかるケースが多い
双子妊娠中は、管理入院をする可能性が高いです。
そうすると、双子の妊娠・出産には、出産費用のほかに管理入院の入院費用が必要になります。
■管理入入院費は月々一定額に抑えられる
これから双子を育てていく身。入院費用も分娩費用もできるだけ低価格に抑えたいですよね。
お医者さんが妊娠の経過を診て入院が必要と判断した場合の入院費には、高額療養費制度が利用できます。
さらに限度額適用認定書証を取得すると、病院の窓口で支払う毎月の医療費を一定額に抑えることができるので、入院費用も一定額に抑えることができます。
■分娩費用に高額療養費制度は利用できない
ところが、分娩費用(自然分娩)には、高額療養費制度は利用できません。
分娩費用は病院によって差があるので、出産費用をできるだけ低価格に抑えたい人は、国立・都立・市立などの公立の病院を探すことをおすすめします。
(出産後の検診の費用だって、200円とかでしたよ~。)
ただし、帝王切開術で出産する場合には、高額療養費制度が利用できます。
双子ちゃんは帝王切開で出産する確率も高いので、入院や出産のときにお金の不安のある方は、双子ちゃんの妊娠がわかったら限度額適用認定証を取得しておきましょう。
私が双子を出産した病院
私は、双子を出産する時、産院選びの基準1~4の条件をすべて満たす都立病院を選びました。
結局、妊娠後期に切迫早産で約2ケ月入院してそのまま出産。
都立病院ですし、限度額適用認定証も利用して、入院費用と出産費用を双子の出産育児一時金ですべて支払うことができました。
双子妊娠出産費用の詳細はコチラ⇒双子妊娠中の検診費と管理入院費、双子の出産費用、出産後の検診費のまとめ
自宅から自転車でも通える距離(妊婦の時はバス)にたまたま都立病院があったのは、幸運だったと思います。
ただ、都立病院は、感染症拡大防止のために、12歳未満の子供が病室に入ることは禁止されていました。
そのため、長男とは、共有スペースで限られた時間しか面会することがきませんでした。
また、食事はかなり・・・・残念な味でした。
でも、お医者さんや看護師さんはとても信頼できましたし、何より無事に双子を出産することができ、NICUとGCUで双子も元気に育てて頂けて良かったです。
※※※
双子の妊娠出産は、あらゆる面で心配事や不安が多いと思います。
事前の準備で不安が解消できるところは、どんどん解消して、出産に臨みましょう。
でも、出産までに間に合わないことがあっても、それはそれで大丈夫です。何とかなります!!