2018/01/22
子宮腺筋症外来@霞ヶ浦医療センターで名医の西田先生に「核手術」を相談。
先日、体調不良から内科を受診して「重症鉄欠乏性貧血」であることがわかり、さらに、婦人科を受診してその原因が「子宮腺筋症}と「チョコレート嚢腫」であることがわかりました。
そのときの詳細は、コチラの記事をご覧ください。
子宮腺筋症とチョコレート嚢腫による過多月経を抑えて貧血を改善するために、低用量ピル「ルナベル」で治療を開始しましたが、物凄い副作用で1か月で治療を中断しました。
中断後は、お医者さんから「ディナゲスト」というお薬に変更することを提案されましたが、そのお医者さんの「とりあえずの治療方法」に納得がいかず、「セカンドオピニオン」をもらうことを考えていました。
「子宮腺筋症」という病気や一般的な治療法、私の治療記録については、こちら。
その当時、低用量ピルを服用したホルモン療法の副作用が非常にしんどい時期でもありましたが、同時に、鉄剤を服用するものの、貧血が改善せず、副作用と貧血で非常にカラダがしんどい時期でした。
確かに、このまま貧血が改善しないのなら、お医者さんのいった通り、「とりあえず」でも薬物療法で子宮腺筋症とチョコレート嚢腫による過多月経をどうにかするしかありません。
しかし、自分に合う薬が見つかるまで、また薬の副作用に苛まれるかと思うと、なかなか薬物療法を再開する気になれませんでした。
何か良い方法は無いか?と調べていくうちに、過多月経がひどくて「子宮」を全摘した方のブログを拝見し、子宮を全摘した方がいいのかなぁとも考えるようになりました。
しかし、子宮全摘も簡単に決断できるものではありませんでした。
どんどん調べていくうちに、「子宮腺筋症核手術」というものを見つけました。
子宮腺筋症核手術の詳しい内容は、こちらの記事をご覧ください。
#子宮を温存できる「先進医療:高周波切除器を用いた子宮腺筋症核出術」を実施している病院は!?先進医療だと手術費用はどうなる!?
核手術のメリットはなんといっても子宮が温存できることです。その一方でデメリットは、再発するおそれがあることです。
再発したとしても、それまでの間は、薬物治療をする必要もなく、貧血にもならないとしたら、それも良いかなぁと思うようになりました。
現状、双子がまだまだ小さくて、2人の育児に非常に手を焼いているので、再発するにしても、双子がある程度(あと2年ほど)成長するまでの時間かせぎができれば、薬物療法の副作用にも耐えられるかなぁと考えていました。
そこで、ひとまず霞ヶ浦医療センターの腺筋症外来で、西田先生に子宮腺筋症核手術の相談をしにいくことにしました。
1.子宮腺筋症外来@霞ヶ浦医療センターの予約の取り方
①腺筋症外来の初心の予約方法
霞ヶ浦医療センターの腺筋症外来は完全予約制です。
月初めの平日の16時から1時間、翌月の予約を受け付けてくれます。
例えば、2017年1月の腺筋症外来の予約の受付は、2016年12月1日の16時から1時間です。
17時になると電話はつながらなくなります。
そして、また翌日の16時から1時間、予約の受付をしてくれます。
最終的に、翌月の予約の枠がいっぱいになったら、予約の受付は終わりになります。
予約の方法は、霞ヶ浦医療センターのHPに詳しく載っています→腺筋症外来HP
②私が初診の予約をしたとき
私と主人で月初めの平日の16時から電話をかけました。
初日は、全然繋がらず、そして、2日目も全然繋がらずでした。
3日目もつながらず「もうダメかな。」と思っていると、主人から「予約取れたよ。病院から電話がかかってくるから出て。」とメールがきました。
その後、主人が予約を取ってくれたので、詳しい内容を私に確認するために、看護師さんが電話をかけてきてくださいました。
なお、この3日目の電話で、翌月の予約はすべて埋まってしまったそうです。
③腺筋症外来の初診のときの注意点
看護師さんからの電話では、腺筋症外来を受診するにあたっての注意点を教えてくださいました。
- 予約時間の30分前には受付を済ませること。
- 紹介状、MRIの画像、保険証を持参すること。
- 診察時間が大幅にずれこむことが多いこと。
注意点はこの3点でした。
2.腺筋症外来受診までの2か月間
①鉄剤の服用で「貧血」が改善
腺筋症外来の予約が取れてから、実際に受診するまでには、約1か月半ありました。
低用量ピル「ルナベル」の服用をやめてからは、2か月以上。
その間の治療は、「鉄剤」のみの対処療法でした。
「鉄剤」を服用しても「貧血」の症状がなかなか緩和されずカラダがしんどい時期が続いたのですが、腺筋症外来を受診するまでの間に、「貧血」がかなり改善しました。
そのときの詳しい記事はこちらをご覧ください。
②「紹介状」をもらいに婦人科受診
少々億劫な作業でしたが、薬物治療をしていたレディースクリニックに「紹介状」を書いてもらいました。
レディースクリニックの先生は、淡々とした表情で、紹介状を書くことを了承してくれました。
ただ1点、「再発は覚悟しとかないといけないよ。」と言われました。
核手術は、やはり再発することが多いため、先進医療との位置づけから変わらないそうです。
ただ、女性が赤ちゃんを宿すことができるのは子宮だけであるため、どうしても温存したい!という希望が後を絶たないのも事実。
こうした理由から、日本で二か所だけ(霞ヶ浦医療センターと東大付属病院)の核手術が先進医療の認定を受けているようです。
3.腺筋症外来受診:診察まで
①霞ヶ浦医療センターへのアクセス
霞ヶ浦医療センターへは、常磐線の「土浦駅」にあるため、電車でいきました。
東京駅からも特急電車に乗ることができるようになったので、とても便利でした。
特急の本数は少ないので、きちんと調べておきましょう。
土浦駅からはバスで行くこともできますが、バスは、だいたい1時間に1本くらいしかありません・・・。
なので、タクシーで向かうことになると思います。タクシー料金は1メーターの料金で、730円でした。
なお、病院のHPでは、バスの乗車乗り場が「バスターミナル3番乗り場」と記載されていますが、私が行ったときは「6番ターミナル」に変更されていました。
②紹介状受付
病院に入ったら紹介状受付にいき、紹介状とMRI画像を渡します。
診察券をつくるために、手渡された用紙に必要事項を記入します。
その後、丁寧に案内の方が来てくださって、腺筋症外来まで案内してくださいました。
こんな待遇は初めてだったので、恐縮してしまいました・・・・。
3.腺筋症外来受診:西田先生の診察
①問診
まずは、問診でした。
- 生理痛の痛みはひどいですか?
- 生理痛が痛いのはいつからですか?
- 性交痛はありますか?
- 生理痛の痛みをこの定規で表すとどれになりますか?
といったものでした。
先生は、私がほかの患者さんと違い、生理痛がさほどひどくないことに拍子抜けされていましたが、それでも丁寧にお話しを聞いてくださいました。
②内診を経て、MRI画像をみながら診察の続き
その後、内診をし、MRI画像を診ながら、さらに診断は続いたのですが、西田先生にしか答えてもらえなかった質問と回答を二つご紹介します。
(ⅰ)妊娠希望がないならやはり子宮全摘
診察の際、私は、
- 過多月経による貧血の症状がツライこと
- ホルモン療法の副作用がツラくて、これ以上ホルモン療法をしたくないこと
から、「核手術」を受けたい、少しでも良いから楽になりたいということを訴えました。
しかし、現状、私に子供が3人いて、これ以上の妊娠を積極的に望んでいないことから、
答えは、「子宮の全摘をした方がいい。」とのことでした。
ただ、先生はやみくもに子宮全摘をすすめるのではなく、
- 鉄剤でできるだけ貧血を改善するように
- 貧血が改善すればホルモン治療はやらなくてOK
と言ってくださいました。
(ⅱ)私の子宮腺筋症の分類は、結節性で子宮後壁の部分性
ただ、以前、腺筋症を放っておいて1年間で悪化して、子宮を全摘した方の記事を読んだことがあったので、「腺筋症の治療をしなくても本当に大丈夫なのでしょうか?あっという間に悪化しませんか?」と質問しました。
この質問に対する西田先生の回答で、また自分の腺筋症に対して、新たなことを知りました。
子宮腺筋症には分類があり、腺筋症部分がどこの部分なのかわかりにくび漫性の形のものと、子宮筋腫のように腺筋症の塊をつくる結節性の形があり、私の場合は、結節性だろうといわれました。
また、子宮全体が腺筋症で置き換えられているものを全周性と呼び、子宮の前壁や後壁など、子宮の一部分にできるのは部分性と呼んでいて、私の場合は、子宮後壁の部分性だと告げられました。
驚いたことに、一概にはいえないけれど、結節性、かつ、子宮の後壁の部分性の人は、かなり若いころか子宮腺筋症であった可能性が高いといわれました。
そして、子宮の後壁の部分性の人は、不妊の可能性が高いそうですが、必ずしも妊娠しないわけではないので、幸運にも妊娠したのではないか?と言われました。
確かに、少し思い当たる節があります。
第1子は、結婚してから割とすぐに授かっていますが、第2子は、二人目不妊状態で半ばあきらめていました・・・。
あきらめていた頃に双子を授かったのですが、思えば、今まで「妊娠」以外のケースで婦人科を訪れたことがなかったので、子宮腺筋症を見落とされていたのかもしれません・・・・。
話は戻りますが、子宮腺筋症が結節性、かつ、子宮の後壁の部分性の人は、そこまで急に腺筋症が進行することは少ないそうです。
そのため、子宮全摘の心の準備ができるまでは、鉄剤のみの治療で大丈夫だろうといっていただけました。
4.私の子宮腺筋症は、鉄剤服用。ホルモン治療なし。
腺筋症の分類や進行度の予測は、やはり今まで西田先生が診てこられた症例の多さを物語っていました。
今後は、
- 内科での血液検査を欠かさず常に「貧血」に注意する
- チョコレート嚢腫は卵巣癌になるリスクがあるため、定期的な検診は欠かさずに受ける。
ことで、子宮腺筋症と対峙することにしました。
ホルモン療法をしないことで、子宮全摘をするリスクが高くなるかもしれませんが、ホルモン療法の薬の副作用に悩まされずに済みますし、高い薬価を払い続けなくても済みます。
子宮腺筋症の薬物治療の方法や薬価については、こちらの記事をご覧ください。
自分自身納得できたので、この対処法で腺筋症を乗り切ろうと思います!
みなさんも、ぜひ、信頼できる先生と納得のいく治療法を導きだしてください。